「カズは日の丸に、日本代表にすごく誇りを持っている人間です。
試合前の国歌斉唱だって、見ているほうが照れるくらい純粋に君が代を歌っているでしょう。
あれはカズなりの、セレソンの魂の表現だと思う。…。
カズはそもそも、ブラジルでプロ選手になる、あるいは
現実には無理だけど、セレソン=ブラジル代表になるくらいのつもりで日本を出ていった男。…。
カズは留学の動機からしてスケールが違う。…。
目標を設定して、それに集中していくメンタルな強さはおそろしいくらい。…。
現状に満足することは、決してない。
いつも目標を上に上にもつ、そしてこうと決めたら、頭で考えるだけじゃなく、行動する。
その強さは、兄弟ということを抜きにして、サッカー人としてすごく尊敬できるね。
カズは自分に対する評価への反論を、大声で主張するタイプじゃないんですよ。…。
不言実行ぶりが、カズの生き方に説得力を持たせているんですね。…。
フランスでは、これがカズだという原点を見せてほしいね。…。
僕は日本のW杯出場を信じていた。…。
じゃあなぜ信じられるのかというと、カズがいるからなんですよ。
幼児期から、お互いの背中を見て同じ目標に向かってサッカーをやってきた。
かりに自分は代表にいなくても、自分の分身であるカズがそいこにいる、
だから自分も一緒に戦っているような気持ちで代表を応援できるんです。」
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