私が思う今のヴェルディの状態(その3)
「1997年を振り返ってみる…」
最近、ここそこのホームページなどで、今後のヴェルディについて、いろいろなご意見が見られますね。ありがたいというか、何というか…(笑)。その内容は多岐にわたれど、「世代交代」に関してのものが多いかなぁ〜。その大半が、「ヴェルディは、ベテランがいるために若手選手が伸びない」といったもの。まあ、実際には、こういったやんわりとした表現ではなく、かなり過激な発言が多いようですが…(^
^;)。
ほんとは、何をもって「ベテラン」と呼ぶのか、どこの年齢を「若手」と呼んでいるのか、そのあたりの定義からしてあいまいで、よくわからないところがあるんですが、たぶん、ことヴェルディについては、知名度の高い(マスコミへの露出度の高い)選手を(年齢的にも20台後半以降の選手)を「ベテラン」と呼び、それ以外の選手を「若手」と呼んでいるようですね(一般的には…)。その前提を崩すと話が進まないので、ここではそういうことにして、ヴェルディは昨シーズン、本当に世代交代(この2者間での交代)の試みを一切してこなかったのでしょうか?
私の印象は…「世代交代」は試みたけど失敗したって感じなんですよねぇ〜。その失敗した原因こそ問題だとは思ってますが、とりあえず、いわゆる「若手」にチャンスを与えてこなかった、ってことはなかったと思ってます。逆に、いわゆる「ベテラン」選手の相次ぐ怪我などで、「若手」にはかなり出場のチャンスがあったと思うのですが…、特に前半は…。
だって、天皇杯優勝から始まった昨年の布陣って、こんな感じでしたよね。(そうなんですよぉ〜、天皇杯に優勝したんですよねぇ〜、昨年は。ウルウル・・・)。
<天皇杯優勝時>
KAZU 栗原
ビス 北澤
ヤス 菅原
中村 アルジェウ 林 利三
新吉
サブ:吉田、石塚、布部、氏家、大石
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<ナビスコ杯>
マグロン 武田
永井 栗原
長谷部 白井
山田 アルジェウ 柱谷 石川
菊池
サブ:林、石塚、広長、ヤス、大石
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〈Jリーグ1stステージ〉
−4/19
マリノス戦−
マグロン 前園
永井 北澤
長谷部 菅原
山田 柱谷 中村 石川
大石
サブ:林、白井、石塚、武田、小針
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〈Jリーグ2ndステージ〉
−9/24
フリューゲルス戦−
アルシンド 前園
永井 北澤
ラモス ヤス
山田 広長 白井 石川
菊池
サブ:林、阿部、菅原、渡辺、大石
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ここに挙げたのは、1パターンに過ぎないので、「そうだったけぇ?」って思うところもあるかもしれないけど、概ねこんな感じだったような気がします。
KAZUは代表と怪我で、ヴェルディの試合にまともに出場したのは数えるほど。ヤスさんも、途中、サテライトなんて時期もありましたよね。逆に、ここに載らなかったけど、小針も、長田もスタメンで使われた時期がありましたし、玄くんとか、藪田とか、重田とか、土屋とか…、出場の機会も可能性も、十分あったと思います。
特に、ナビスコ杯の時期なんかは、いわゆる「若手」を久さんがどんどん使ってました。確か、その時期、全然勝てなくて…。でも、「若手」を伸ばそうとしてるんだな、って、勝てないながらも結構、暖かく見てたような記憶があるんですよね。
そういえば、昨シーズンから固定背番号制が導入されたけど、その背番号を見ると…
4 林 10 石塚 9 栗原
彼らには期待してましたよ。
でも、彼らは結果を出せなかった…。そう、結果=勝利を…。確かに、「若手」に即勝利を求めても仕方ない、長い目で見なくっちゃって声もあるでしょう。けれど、プロスポーツである以上、育成期間を悠長に眺めてるっていうのもおかしい気がするのです…。そして、それだけでなく、「若手」と言われる選手たちは、自ら怪我をしたり、コンディションを崩したり…。栗原は怪我でシーズンの大半を棒に振ったし、時期は違ったけど、玄も山田も土屋も怪我で戦列を離れましたね。前園も、後半でしたけど、脱臼をしたり…。私が期待してる財前も、昨シーズンのほとんどをリハビリに当てざるを得ませんでした。
だから、ナビスコ杯とJリーグ1stステージに限ってみれば、いわゆる「ベテラン」選手がいるために「若手」選手が試合に出られない、っていう印象は、あまりないんですよねぇ〜。
けれど、そんなあんなで惨憺たる結果に終わった1stステージ。来年度以降の2部落ち危機もあって、結局、2ndステージは、付け焼き刃的な処置が始まったのだと思ってます。ラモス復帰、アルシンド・ジアス獲得などなど…。
結果、昨シーズン。誰が悪かった、っていうのではなく、すべてが悪かった。チームの危機的状況の中、リーダーシップを発揮できず、経験を生かし切れなかった「ベテラン」選手にも反省点はあるでしょう。
けれど、チャンスを与えられたにも関わらず、結果が出せず、自己管理にも問題があった「若手」選手にも責められるべきところはあったと思います。悪い状態に陥ると、とにかく、そこから逃げたいために、「可能性、可能性」と言って「若手」に変えれば済むといった雰囲気になりやすいけど、こんなときこそ、どこが悪くて、何を求めていくのか、そのために必要なことは何か、きちんと分析して、適材適所の対応をしていくことが大事なのではないでしょうか?そこには、「ベテラン」「若手」は、関係ない気がするのですけど…。(多少「若手」にアドバンテージはあるかもしれませんが…その程度でしょう)
そして、何より、最初の方針を貫き通せず、2部落ち危機のプレッシャーに押されて目先の勝利に走り墓穴を掘った形のフロントにこそ、きっちり反省してもらってすべてが真摯な気持ちになって、来シーズンは取り組んでほしいって思います。
ただ、ここ最近の動きを見ると、来シーズンに向けての動きにも、一抹の不安が・・・??
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