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生観戦レポート
「プレシーズンマッチ 名古屋グランパスエイトvs京都パープルサンガ」(2000.2.26)

豊田市運動公園陸上競技場

14:00〜

天気:雪

観客:4,885人

名古屋グランパスエイト

2−0

京都パープルサンガ 

2−0

0−0

【試合前】

この日は午後から雪が降るとの天気予報。
横浜から豊田(愛知)に向かうバッグの中には、膝掛けやら、1つ余計な上着やら、普段よりも、ちょっと大変な思いをして、朝からでかけました。
今日(26日)は、KAZUの誕生日。京都サンガの背番号「11」&キャプテンとしての最初の試合(プレシーズンマッチとはいえ…)。もともと、これだけの理由で見に行こう…って思ってたんですが、さらに、トルシエ日本代表監督が見に来るってことになり、寒いけれど、きばって行ってきました。
名古屋駅から地下鉄を1つ、2つと乗り継ぎ、さらにシャトルバスに乗って、やっと着いた豊田市運動競技場。プレシーズンマッチにも関わらず、結構人が来てました。スタンド席は完売。芝生席も、試合が始まる頃には結構埋まってました。
KAZUたち選手たちは、12時半ごろには到着していたようで、この寒い中、KAZUは開襟シャツにスーツ姿だったようです。

【練習】

キックオフ30分前くらいに、サンガの選手たちがグラウンドに登場。
ブラジル体操中心のウォーミングアップに、一連のシュート練習。見た限りでは、昨季と、ほとんど同じメニュー。まあ、ヘッドコーチにエンゲルス氏を迎えたものの、フィジコは変わってないわけだから、当たり前か…。
最初に、全員並んで手を挙げ、スタンドにファンに挨拶。その後始まったウォーミングアップはKAZUを先頭に、その横にミニラ(中村忠)がいる…って感じでした。なんだか、そこだけ見ると、ヴェルディ時代を思い出してしまいます。きっと、KAZUも、ヴェルディ時代のように、ミニラで遊んでいることでしょう(苦笑)。
2人組のストレッチングでは、KAZUは、大嶽選手と組んでやってることが多かったですね。
さらに、シュート練習は、おもに左右にボールをはたいて、その折り返しのセンタリングをシュート…という感じでおこなわれたましたが、KAZUの、この日の出来としては、あまり精度がよくないかな…と感じられました(結局、この日の試合でもノーゴールだったので、悪い予感が当たってしまった感じになってしまいましたが…)。
それにしても、スタジアムでのKAZU人気は、あいかわらずでしたよ。コーナー付近でKAZUがボールを蹴ると、近くのスタンドのファンは、「カズ、カズ!」と大きな声援を送り、KAZUの方も、それに手を挙げて応える…という場面が何度か見られました。

【前半】

KAZUを先頭に、アウェイ用の白いユニフォーム姿で登場してきたサンガ選手たち。ただ1人、KAZUだけは、黒いウィンドブレーカーを着たままです。「ああ、あの下は、きっと半袖なんだな」って、すぐわかります。クロアチア時代の親友ユリッチがそうしていたように、試合に臨む気合いと気持ちを現しているのでしょうね。案の定、最初に、両チームのキャプテンと主審に花束が贈呈され、さあ、いよいよ…というときに脱いだ上着の下は、やっぱり半袖でした。
さて試合の方ですが…う〜ん、チーム全体としては、まだ出来上がってない…というのが第一声でしょうか…。まあ、J開幕の3月11日までに仕上げていくことが目的なわけですから、当たり前と言えば当たり前なのですが、そうは言っても、相手の名古屋グランパスの方と比べると、大丈夫かなぁ〜という印象が残ります。
グランパスは、やっぱりピクシーがゲームメイクする形がしっかり出来てて、そこを起点に、ボールがうまく配球され、左右のスペースへもボールを散らしてきます。前半とられた2得点も、左右に振られてセンタリングをあげられ、マークがずれたか、つけきれずとられたものです。
一方、サンガは…というと、新加入選手のへジスのボールさばきとキープ力はプラス材料としても、それを十二分にいかすようなコンビネーションがまだまだ…という感じで、なかなかボールが決定的な場所へ配球されない感じがしました。
KAZUも、シュートの精度が今ひとつで、前半は、2つほど、枠を大きくそれ、ボールが上へ上がってしまったいたように感じます。1つは、KAZU自身がシュートを打ってもいい場面で、横にパスしてましたし…。ただ、パスワークがうまくつながったときには、「これは…」と思うシーンもあって、それを完成させれば期待がもてるのかな…という感じもしましたね。
終わり頃には、雪もチラチラ舞ってきて、一層寒さが増す中、前半が終了しました。

【後半】

後半あたまから、京都サンガは1人、選手交代。
前半2列目に入っていただろう松川選手に替えて、ブラジル人新加入のファブリッシオ選手。ちょっと、ちいちゃくって、コロコロした感じの選手ですね。
後半開始前、前半続いて半袖ユニのKAZUを中心に円陣。KAZUがいろいろと指示をしていたように見えました。輪がとけ、相手のグランパス選手が出てくるまでの間、KAZUは、へジスとファブリッシオに、何やら指示をしていたようで、3人で、しばらく話をしていましたね。また、その後、ブラジル人のバイアーノ選手を含む大嶽&手島選手の3バック陣のところへ歩み寄り、傍目からみたら、通訳も兼ねながら、連携についての話をしているように見えました。キャプテンKAZU…って感じですね。
さて、後半が始まり、松川選手からファブリッシオ選手に替わったわけですが、確かに前半から気になっていたのが中盤の構成力。一体誰がゲームメイクをするのか、なんだかよくわからない…という感じ。
見た感じ、センターライン付近で、左右のタッチラインに追い込み、囲い込んでボールを奪う…というプレスは、かなり効いていたとは思います。でも、せっかく囲い込んで奪い取ったボールのおさまり所がない…という感じで、プレスして取ったボールも、相手に取られて無駄骨に終わってる場面が、何度となくありました。中盤で、しっかりボールをキープでき、タメを作ってくれる選手が必要だと思うのですが、この日は、そういった選手がいなかったように思えます。
ミニラは、持ち味を出し、守備的なMFでよく動いていましたが、その一方で、この日ほとんど目立たなかったのが遠藤くん。ミニラが入ったことで、遠藤くんの攻撃的センスも絶対活かせると思うので、次の試合では是非頑張ってほしいな…って思いました。きっと、KAZUへ、いいパスを供給してくれる選手ではないかと思うので…。さらに、左サイドは野口さんだとして、右サイドがよくわかりませんでした。チーム全体として攻撃が、やや左に偏っていたこともあって、あまり右が使われることはなかったように思えるのですが、この日入った宮崎選手の特徴は、これから勉強したいと思います。
さて肝心のKAZUですが、1本、ペナルティエリアすぐ外当たりで、相手を2人くらいかわし、はなったシュートが惜しくも、クロスバーに当たった場面は、「入った!」と思っただけに、本当に惜しかった…。さらに、FKも、ボール1つ分、枠をそれた感じの、いいキックもありましたし…。トルシエもメインスタンド上で見ていただけに、やっぱり、ゴール…という誰が見ても明らかな結果は欲しかった気がします。最後まで、キャプテンとしてチームを鼓舞し、リーダーシップを発揮して引っ張っていたし、KAZUが絡めば、決定的なシーンを演出することも確かにあったけど、この日の出来を、視察に訪れたトルシエ氏は、どう評価するのかファンとしては心配は心配です。
試合後、ゴール裏に挨拶をして戻っていったKAZUと選手たち。最後は、雪が舞う…というどころか、バンバン降る中での試合になりましたが、怪我なく終えて、まずはよかった…。KAZUは、バイアーノ選手と肩を組みながら、控え室へと戻っていきました。

【追記】

帰り、名古屋駅で、KAZUさんたち、サンガ選手のみなさんと遭遇。
KAZUの存在に気がついた人たちが、次から次へとひっきりなしに、握手や写真撮影やサインを求め、人だかりと悲鳴にも見た声があちこちであがっていました。
KAZUさんも大変だなぁ〜と、しばらく見てましたが、KAZUさん自身は、快く、みんなの要望に応えていました。とくに、ちっちゃな子供たちには、1人1人、頭をなでてあげたりして…。私も、ちょっとだけKAZUさんと言葉を交わしましたが、KAZUさんの冗談めいた言葉に、友人ともども大ウケしてしまって、激笑いしてしまいました。
この日は寒かったけど、最後はラッキーだったかな?

新しいシーズンに向かって、誕生日に、チームのプレシーズンマッチにフル出場したKAZUさん。
HAPPY BIRTHDAY & BOA SORETE , KAZU!!

 

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