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(1999.2.07〜1999.2.20)

 このページでは、新聞・雑誌やTVなど、各メディアにおけるKAZU関連のデイリーなニュースをまとめてみました。

「KAZU's COMMENTS」でKAZUのコメントをご覧ください。


1999.02.20

20日の午前中、クロアチア・ザグレブは1時間半、雪が解け、グチャグチャなスタジアム横の第2グラウンドで精力的な練習を行った。KAZUは、泥まみれになりながら積極的な動きを見せた。
そのKAZUが、「KAZU」を取り戻した。17日のムラードスト127戦でのKAZUの活躍と、スタジアムにこだました日本のサポーターの「KAZUコール」が、カミュガ会長の心を動かした。
クロアチア・ザグレブのカミュガ会長が、ユニフォームの背中の名前を「MIURA」から、KAZUが切望する「KAZU」へと変更することを承認。早ければ28日のバルテクス戦から実現。残るは、少年時代から20年以上つけ続けたエースナンバー「11」。登録番号制のため今季中の変更は不可能だが、今後の活躍を前提に、チーム関係者も来季の「11 KAZU」を検討。今後の活躍が期待される。

カミュガ会長

ユニフォーム名の変更を認めることにしたよ。
日本のヒーローは『KAZU』だった、だからね。

ブラディッチ広報

(MIURAからKAZUへの変更について)
KAZUにはKAZU、11のイメージが定着している。カズヨシ・ミウラという日本の素晴らしい選手が、わがチームにいるということが分かればいい。

 

●20日付の地元最有力スポーツ紙「スポルトスケ・ノボスティ」は背番号13にちなみ、13の質問という企画でKAZUのインタビュー記事を掲載。「どの国でやるかは、あまり重要じゃない。僕は強いところでサッカーがしたかった」「もしクロアチアがJリーグに来たらトップレベルのチームになると思う」などと話している。さらに、「PKを外した後は悲惨な気持ちだった。でも、日本のメディアが、それ以外のプレーを称賛してくれたと聞いてうれしかった」とも語っている。
また、クロアチアの新聞では初めてKAZUの似顔絵が載ったが…。KAZU自身も自分とは思わなかったらしく「これは(中日ドラゴンズの)星野仙一さんでしょ?」と苦笑。

●新たなKAZUグッズが続々と登場した。20日、マキシミル競技場内にあるC・ザグレブのファンショップに初お目見えしたのは背番号「13」の入ったユニホームタイプのTシャツ(200クーナ=約4000円)、KAZUのネーム入りマフラー(90クーナ=約1800円)、ムラドスト127戦のプレー写真を使ったポスター(10クーナ=約200円)2種類。現在チームの中でポスターになっている選手は、若手のシミッチとニューキャッスルへ移籍したマリッチの2人だけ。21日のスラベンベルポ戦に合わせて急きょ入荷された。「できる限りの数をそろえようと、徹夜で作業を続けています」とクラブ関係者。KAZU商戦でまだまだヒートアップしそう。


1999.02.19

19日午後の紅白戦で、鋭い飛び出しでゴールを連発、ハットトリックを決めるなど好調を維持するKAZUを、ザイエック監督は満足そうに見守りつつも、KAZUが、ドリブルでボールをキープし続けると「相手のサポートが来ている。早く出せ!」と大声で怒鳴るなど、叱咤激励の姿勢で臨んだ。
また、21日のズラベンベルポ戦でPKを得た場合、ザイエック監督は再びKAZUをキッカーに指名 。PKの名手、MFプロシネツキも途中出場する予定だが、「体調のいい選手が蹴ればいい」と同監督。KAZUが名誉ばん回のチャンスを与えられた。

ザイエック監督

ミウラ、ミクレナスはまた先発で使うよ。ミウラのプレーには満足しているから、焦るなとは言っている。PK? 候補は3人いて、ミウラ、イエリチッチ、ムイチンだ。(PKの)失敗は気にしなくていい。力が入ったのかもしれない。次もKAZUに蹴らせるつもりだ。8歳の時から1回もPKを外していないらしいプロシネツキが出ていれば話は別だがね。(17日の対戦相手の)ムラドストより(ズラベン・ベルポは)力は上。向こうの監督は(C・ザグレブの好敵手)ハイデュクの指揮を執った経験もあり、うちへは高いモチベーションで臨んでくる。

クロアチア代表・ブラセビッチ監督

(フランスW杯直前の代表落ちについて)きっとケガをしたに違いない。(17日のムラドスト戦を見て)その前の試合では、ミウラはまだ2、3回しか、彼本来のプレーをしていなかった。日本で見た時に比べれば、まだまだ、実力は発揮していないようだ。すべてはこれからじゃないかな。

 

●スラベン・ベルポのボナチッチ監督は「ペナルティーエリア付近でのスピードに乗った動きは要注意だ。彼によってCザグレブの攻撃に幅が出る」とKAZUの情報は入手、警戒している。

●クロアチア最大紙「ベツェルリスト」が日本人サポーター特集を掲載クロアチア最大紙「ベツェルリスト」が19日、C・ザグレブの練習場に日本人サポーターの特集を組むため取材に訪れた。21日付け朝刊に掲載予定。ポリス記者は「クロアチアの人間は、スーケルがスペインに行っても、だれも追いかけていかないよ」と語った。

MFプロシネツキは途中出場か


1999.02.19

スラベン・ベルポ戦に向けて、KAZUは、19日午後から実戦形式の練習に汗を流した。マクシミルスタジアムで、合計30分間(20分と10分の変則ハーフ)でおこなわれた紅白戦では主力組に入り、14分に左CKの混戦からヘディングで先制点。さらに22分には、途中出場の主将プロシツネキからのパスをワントラップして右足でゴール。さらに25分には味方のFKをGKがはじいたところにタイミングよくつめて右足で押し込み、ハットトリックの活躍で軽快な動きを披露。
スラベン・ベルポ戦ではベストメンバーがそろう。ムラドスト127戦を腰のけがで欠場した司令塔のMFプロシネツキや、累積警告で出場できなかったDFトキッチ、MFショコタが復帰。MFクルズナールが右足の指を負傷している以外は、ほぼ万全のチーム状態で臨むことができそう。
一方、クロアチア・ザグレブのカミュガ会長はKAZUをチームの顔として売り出すことを即決。同会長は常時、先発出場させることを約束するとともに、マーケティング面でもフル稼働させる方針を明らかにした。日本への輸出を見据えて、早々とKAZU関連グッズの新規開発・販売を指令。大々的なKAZU観戦ツアー計画も浮上、チームも全面協力の姿勢を打ち出している。日本でもクロアチアでも巻き起こる“ミウラ旋風”、KAZUが両国の友好関係を強力アシストする。

カミュガ会長

素晴らしい技術を持っているし、彼には満足している。(PK失敗について)ああいうことは良くあることだ。ミウラのプレーには満足しているよ。何の支障もない。チームのベストメンバーの1人として保証する。マーケティング関係でも大いに宣伝して活用してほしい。

ザイエック監督

みなさんもご覧になったとおり、彼のデビュー戦の働きは素晴らしかった。ミウラはボールに触った時は必ずいいリアクションをしてくれた。ストライカーとして活躍するにはどうしても天性のセンスが必要だ。ミウラはそのセンスを確かに持ち合わせている。ミクレナスと質の高い試合をしてくれた。2トップを変更する理由はない。次回もいい仕事をしてくれるはず。次の試合も同じ起用でと考えている。21日のゲームでもミウラに期待している。でも、寒さとか慣れない面もあるのでフル出場はさせない。70分くらいはやってもらう。

クロアチア代表・ブラセビッチ監督

(紅白戦を観戦し)
(W杯フランス大会の時、日本を研究したが)ミウラは日本にいたときとは、プレーも、印象も変わった。まだまだ、潜在能力を出し切っていないと思う。

プロシネツキ

ミウラは(17日の試合で)素晴らしかった。僕が17日の試合に出ていたら、彼(KAZU)は2、3点取れたよ。グッドプレーヤーで、来てくれて本当に良かった。僕も、次の試合には出場させてくれと、監督に頼んだよ。

 

●りさこ夫人と長男・良太くんが19日早朝、帰国の途についた。午前6時前に起きてザグレブ空港で見送ったKAZUは「寂しくなるね」とポツリ。それでも、3月に再びザグレブに駆けつける予定で、「テレビも決まったみたいだし頑張るよ」とブラウン管を通して雄姿を見せることを誓った。

●クロアチア・ザグレブホームゲームの放映権を巡って交渉を続けていたパーフェクTVが、KAZU側と合意に至ったことが19日、明らかになった。契約には、KAZUを“特権選手”とする条文が加えられた。カミュガ会長が営業サイドに命令して急きょ加わったもので、「ミウラをチームの中心選手として『保証』する」いう内容。ザイエック監督もすでに了承済みで、今後、けがなどの特別な事情がない限り、KAZUを試合で使うという約束に相当する。契約はすでに終了している17日のムラドスト戦から、3月21日のハシュク・スプリット戦までの6試合で、放映権料は総額1200万円(推定)で合意したもよう。4月4日以降のプレーオフに関しては未定。基本的には録画放送で、通常、番組宣伝に利用する無料の「チャンネル200」で放送する。

●KAZUの活躍に対する反響は大きい。有力一般紙「ベッチルニリスト」は19日、「ミウラはアーティスト。技術があり、シュートもただ打つだけでなく、何かしてくれる。観客にアピールする何かを持っている。シュート1本にしても華がある。ファンもそのプレーを喜んでいる」といった記事を掲載。また「ユタルニリスト」紙も、「プロシネツキがいないチームを引っ張った」と高く評価。さらにテレビ局OTVは19日午後のニュース番組内でKAZU特集を放送するなど、関心の高さを示している。

●13日に緊急発売されたKAZUのカラー写真入りマグカップ(30クーナ=約600円)が爆発的人気を呼び当初用意した107個が完売。急きょ、この日50個が再入荷された。「何とか追加しましたが、生産が間に合わない状態。プロシネツキ(主将)に次ぐ人気ですね」とCザグレブのグッズ担当者。ユニホーム、タオルマフラーなどチームグッズも飛ぶように売れており、ピッチ外でもKAZUフィーバーがわき起こっている。
また、日本でもC・ザグレブグッズが好調な売れ行きを見せている。今月初旬の発売当初は5日間で50枚のユニホームがさばけた程度だったが、デビュー戦を境に状況は一変。1枚1万1800円と決して安くはないユニホームがゲームの前後に250枚が売れた。マフラーなどKAZUのロゴが入っていなにも関わらずこの売れ行きとはまさにKAZU効果。今後は、400、500枚と数百枚単位で仕入れる予定。


1999.02.18

午後のウォーキングでは、スペイン語ができることから仲のいいDFユリッチが散歩についてきた日本の報道関係者のカメラを借りてKAZU番のカメラマンに一時“変身”し、「カズ〜、ボア ソルテ(ポルトガル語で「グッドラック」)」などと、和やかな雰囲気。

ズブリニッチ・マーケティング部長

今後、クロアチア・ザグレブは、ミウラをレギュラークラスの1人として売り出していくことを決めた。これは17日のムラドスト戦での活躍ぶりを見て、カミュガ会長が決断した。今後ミウラはケガや出場停止を除いて、基本的にレギュラーとして試合に出ます。

 


1999.02.18

試合明け18日、KAZUは、午前中、日本・クロアチア報道陣との取材をこなし、午後からは記念すべきデビューを刻んだマキシミル競技場隣の公園でウオーキング。さらに競技場内でフィジカル・トレを行うなど、意欲的な1日を過ごした。
17日のデビュー戦(対ムラドスト)から一夜明けた18日朝、KAZUはホテルのロビーに顔を出し、自分の写真の躍る現地紙をチェック。この日の地元紙の1面はKAZUが独占。キオスクに並んだ主要3紙の表紙を青いユニホームに身を包んだKAZUの大きなカラー写真が飾った。
国内最大紙「ベツェルリスト」紙では、日本人サポーターについての記事など丸々1ページをカズに割き、前半28分のボレーシュートに魅了されたことを強調「ユタルリスト」紙は1面下段にカズの写真を掲載。KAZUに7.5(満点10)を与え、裏1面も「日本人がBBB(熱狂的サポーターの意)になった」と日の丸の応援旗を持ったサポーターの写真を載せた。唯一のスポーツ紙「スポルツケ・ノボスティ」は、1面に頭でDFとボールを競り合うKAZUの大写真を掲載。「ミウラはマクシミルの観衆を魅了した」と絶賛。
また各紙とも「日本の半分がザグレブに来た」と日本人サポーターと報道陣についての記事も掲載。「日本ではKAZUは本当にKING(王様)だった。日本から32人の記者と27人のカメラマン、テレビのクルーまでやってきた。一外国人選手のために(弱い)ムラードスト127との試合で、これだけプレス席が込み合ったのは、初めてだ」などと前代未聞の盛り上がりに驚きの記述も目立った。
その実力が認められ、21日のスラベン・ベルボ戦での初ゴールの期待は高まる。

ザイエック監督

ミウラは持てる力のすべてを出し、質の高さを証明した。(外したPKも)強く蹴っていた。選手もコーチも誰も責めはしない。最初の試合で未来への可能性を見せてくれた。フィジカルコンディションが十分でなくても使えることがわかった。普通、外国人選手はチームに慣れるまで、半年はかかるが非常に良かった。驚いている。

りさこ夫人

(日本での報道ぶりを聞いて)
本当ですか?凄いですね。前夜は魚料理でお祝いしました。日本の時と同じで、興奮してなかなか眠れなかったようですが、調子もいいみたいだし、これからも頑張ってほしい。

その他のコメント

 

●1歳5カ月の良太君もパパに声援を送った。マクシミール競技場のVIP席から、KAZUの雄姿を見守った理佐子さんは「パパが動いているのが分かったみたいで、ボール、ボールと言って(頭を触る)パパを意味するポーズをしていました」と笑顔で話した。試合観戦は17日の開幕戦だけで、帰国の途につく。

●ノボセルGMがKAZUを“模範生”に指名。クロアチアの選手たちの中では、飲酒や喫煙が日常茶飯事となっているだけに体調管理に人一倍注意しているKAZUが、選手たちの意識改革に一役買うことになりそうだ。「KAZUは、常にいいコンディションを維持している。クロアチアの選手たちが彼から一番見習わなくてはいけないのはそこだ。今後もKAZUが活躍してくれれば、我々にいい影響を与えてくれるに違いない」とKAZU効果に期待を寄せ始めた。

●18日、CS放送のスカイパーフェクTVがチームと電撃交渉を行った。この日午前、KAZUの代理人らが市内のCザグレブの事務所を訪れ、ブラノビッチ球団弁護士、ズブリニッチ・マーケティング・マネジャーらが約3時間の交渉。その結果、スカイパーフェクTVが日本国内で中継することに合意した。1試合の放送権料は約200万円。これは「セリエAの1試合当たりの値段と同程度」(関係者)で、クロアチア国営放送が収録した試合のテープを日本に3日以内に送り、放送される手はずとなった。また、ニュース枠での映像などに関しては大手広告代理店が一手に引き受け各局に手配することも決まった。KAZUのプレーを中心に3分間のダイジェスト版を日本へ配信することも決定した。

●クロアチアでのデビュー戦勝利から一夜明けた18日、KAZUは日本テレビ「プラス1」に衛星生出演。現地時間は早朝10時とあって「ちょっと疲れてますね」とジャージー姿のKAZUは苦笑い。それでも「自分が思っていたより動けたし、PK以外は良かった。サポーターの声援も聞こえました」と表情は明るかった。最後は「プライドや自信をなくしかけたこともあったけど、自分の中にあるチャンピオンベルトを取り戻したい」と力強く語った。中継後は、テレビ局内をKAZUが歩くと、写真やサインを求める女性職員が続出、一夜にしてKAZUの知名度は上がった。


1999.02.17

クロアチア・ザグレブに移籍したKAZUが、クロアチアリーグ再開のムラドスト127戦にFWで先発デビュー。気温2度と冷え込んだ本拠地マクシミール・スタジアム。スタンドは改修中のためゴール裏などが閉鎖されていたが、メインスタンドはほぼ満員。立ち見も出て4000人が駆けつけた。勝利のカラーと恐れられる“ロイヤルブルー”のユニホームの背番号13を身につけ、先発を告げるアナウンスとサポータによる「ユーラ(ミウラ)、ユーラ」の声援の中、KAZUはピッチに登場。
前半27分、前線での幻惑的な動きでMFイエリチッチの先制ゴールを演出。前半43分にPKをゴール左に外したが、後半11分にはFWミクレナスのゴールをアシスト。クロアチアでの初アシストを記録。後半34分にFWミキッチと交代したが積極的な動きで3―0の勝利に貢献し、チームも13勝2分け2敗で首位をキープした。

ザイエック監督

(試合前)お前たちは素晴らしい選手なんだから、気楽にやれ。ミスしても気にするな、すぐに2回、3回、4回、5回とチャンスは来るから、と言った。
攻め続けることができ、非常に楽な試合だった。3点しか取れなかったのはピッチの状態が悪かったからだ。ミウラとミクレナスの新外国人2トップが質の高いプレーで、昔からこのチームにいたような感じを受けた。2人の加入でシミッチ、ミキッチの若手が刺激を受けた。2人の加入がいい方向に回転してきた。
ミウラは初戦ということで、少し緊張していたが、よくやってくれた。将来にわたって、チームを助けてくれる選手だ。PKはムイチンとミウラのどちらかが蹴ることになっていたが、2人で話し合って決めたんだろう。

FWミクレナス

非常にKAZUとはスムーズにやれた。いい連係から点がとれてよかった。

ノボセルGM

(8月にも日本遠征の可能性を示唆して)
KAZUが活躍すれば、我がクラブに対する日本の関心も高まるはず。我々にとって日本は重要なマーケット。メリットも大きいし、日本への遠征も考えている。来季の開幕前なら日本で合宿したり、試合をすることが可能だ。KAZUには大変満足している。監督、コーチの考えが優先だが、今後も日本の優秀な選手を迎え入れる用意がある。

ミフカ広報担当

(ツジマン・クロアチア大統領が観戦できなかったことについて)大統領はKAZUへの興味が深く、(ムラドスト戦)観戦を熱望していただけに、残念がっていました。次の試合は大丈夫だと思います。

ツジマン・クロアチア大統領

(メッセージ)
あなたの活躍に対して満足しています。
今後も日本とクロアチア両国のために頑張ってください。

りさこ夫人

(KAZUは)ジェノアのときとは、比べものにならないくらいリラックスしています。(プレッシャーとかは)そういうものは、もう達観した感じです。W杯のメンバーからはずされた後は、言葉には出さなかったけど、さすがに元気がなかったですね。でも2、3日したら『オレは現役でいる限り、W杯を目指すんだ』って、言ってました。いつも前向きなんですよ。
(私は)心臓に悪いわ。でも、初戦は見たかったんです。ケガなく頑張ってくれるのが一番ですが、初戦の先発はうれしかったです。PKをけるときはハラハラして思わず目をそむけちゃいました。外しちゃいましたね。

伯父・納谷氏

応援に行けなかったセリエAの初戦(94年)は大ケガしちゃったからね。これからもみんなの応援や期待に応えてほしい。

その他のコメント

 

●オフィシャルショップもカズの顔写真入りのマグカップをズラリと並べた。この日は日本人サポーターが訪れたため約100個が即座に完売。店員もカズ効果。

●16日発売の地元有力タブロイド週刊誌「ナチオナル」は、デビュー戦直前のKAZU特集を2ページにわたって組み、クロアチアに来るまでの経歴や抱負、大好きな映画「ゴッドファーザー」に関するインタビューを掲載。笑顔が大きく載っていて、KAZU自身も「よく撮れてるね」とお気に入りの様子。

●異国で活躍するKAZUを支える理佐子夫人は、VIP席で長男の良太君ろ一緒にKAZUの雄姿を観戦。和食の差し入れをする一方、かぜをひいたりさこ夫人のために、KAZUが薬を探しに市内を走り回ったりと二人三脚はがっちり。また、伯父・納谷氏も一緒に観戦した。

●KAZUのデビュー戦に合わせ日本からやってきた報道陣は、テレビクルーを含め約60人。改築中のメインスタンドの一角には特設記者席が設けられ、パソコンを広げる記者、カメラマンが試合前からずらりと並んだ。また、クロアチア国内のマスコミも110人を超えるなど、通常のリーグ戦の10倍を超える注目度となった。「やっぱりKAZUの力でしょうね」とクラブ関係者。試合後には、メディアの希望に応えるため、特別にKAZUの記者会見を設定した。

●KAZUを応援するために日本からやってきたサポータは約60人。「BOA SORTE KAZU」「KING KAZU」などと書かれた横断幕や日の丸が掲げられた。ツアーではなく、それぞれ個人旅行で偶然集まったKAZUファンが一致団結。試合前から熱心に声援を送った。

●KAZUが、平和の「親善大使」となる。KAZUの叔父納谷氏が団長を務める清水の応援団「シャペウ・ラランジャ」が、サッカーを通じたボランティア活動の一環として、クロアチア国内のボスニア難民キャンプに、特製のサッカーボール500個の寄贈を企画。自ら贈呈役に「サッカーを愛する日本の私たちは、君たちにこのボールを贈ります」。クロアチア語のメッセージ入りのボールとともに、KAZUが難民キャンプを訪れる。
納谷氏は「来年はアジアやアフリカにも送りたい。KAZUからもらったボールでサッカーを始めた子供が、Jリーガーとして日本に来になってくれると最高ですね」と語った。

ホームでは2年半近く負けなし

クロアチア・ザグレブが日本遠征か?!


1999.02.16

16日午前11時(日本時間午後7時)からの練習は、ボール回しだけで、軽い調整。その後、午後6時にはスタジアム近くのシェラトンホテルに宿泊、戦術面の最終的な詰めを行った。そこで、ザイエック監督は注目のスタメンを発表。KAZUをスタメンで出場させることを明言すると同時に、さらにゴール前ではKAZUにボールを集めて得点を狙わせる方針を示した。
また、故障で欠場の主将プロシネツキに代わるFKのキッカー候補に指名。攻撃の軸としての大役を担うことになった。
KAZUが、いよいよ、17日、ムラードスト127戦でクロアチアリーグのデビューを迎える。

ザイエック監督

三浦は素晴らしいテクニックを持っている。特別な能力を持ち、カリスマ性もある。生まれつきのシューターで、チームに貢献できる選手。このピッチの状態なら心配ないからね。君(KAZU)の方が(2トップを組む)ミクレナスよりシュートの精度が上だ。積極的に点を狙って打っていけ。攻撃の時には常にペナルティーエリアの横幅16メートル内にいてパスを待て。よりゴールに近い位置にポジションを取るように。

●KAZUがムラドスト127戦試合前に観客に対して入団あいさつを行う予定。昨年暮れの移籍決定後、ユニホーム姿でホームのピッチに立つのは初めて。熱狂的サポーターBBB(バッド・ブルー・ボーイズ)へも初お目見えとあって、クラブ側は同じく新加入のミクレナスとともに紹介を兼ねた簡単なセレモニーを企画している。

●17日にいよいよデビュー戦を迎えるKAZUに親友・北澤もキャンプ先の宮崎から熱いエールを送る。「雪はどうなの?」と現地の状況を報道陣に逆取材。問題がないことを知り「よぉ〜し!」と力こぶを作ると「頑張ってほしいよね。家族も行っていることだし。あの人は最初が肝心だと思っていると思う」と語った。

●伝統あるザグレブの強力なサポーター集団「BBB(バッド・ブルー・ボーイズ)も、『ユーラ(ミウラ)』を後押しすることを決めた。「ミウラの生き方はサムライを連想させる。それは、われわれの精神と近いものである。クラブはスポンサーを期待して抜擢したかもしれないが、そんなことはどうでもいい。おれたちは、あいつを一選手として応援したいと思う」(BBB現リーダー:バイッジ・スタンコ氏)。
「旧ユーゴスラビア連邦当時、BBBはクロアチア共和国の中で特別な意味を持っていた。何しろわれわれ民族は、BBBに入ってディナモ・ザグレブを応援するという行為で、自分たちがユーゴスラビア人ではなく、クロアチア人だということの証を立てていた」
91年、クロアチアがユーゴスラビアから分離独立宣言をし、これを認めない連邦軍が武力で阻止しようと国境に攻め入ってくるや、BBBのメンバは躊躇することなく志願兵となった。祖国のために銃を取り、前線へ向かった。たかがフットボールのファンクラブではない民族の勇者たち。そんなBBBが外国人であるKAZUの生きざまを認めて、あえて応援しようというのである。
すでにスタンコ氏たちはKAZUの応援歌を考えて始めている。「W杯で対戦するまでは、日本といえばカラテとかジュードーしかない国だと思っていたが…。ミウラのW杯大会前に外されても負けない精神は素晴らしいと思う。それ(応援)を今、仲間と考案中なんだ。ただミウラとは発音しにくいので、おれたちは”ユーラ”と呼ばせてもらうぜ」

初戦(2/17)は生中継なし

ユニホームの提供 プーマが申し入れ

日本大使館員も観戦へ

大統領も観戦か?

特別料金400円均一


1999.02.16

クロアチア・ザグレブのFWカズの先発デビューが16日、正式に決定した。17日のリーグ再開を翌日に控えたこの日、ザイエッツ監督がカズのスタメンを明言。同じく新加入のFWミナクレスと2トップを組み、ムラードスト127戦に臨むことになった。
16日の練習は雪の残るグラウンドで約1時間、軽めのメニューで行われた。先発出場も当然といった受け止め方。体のキレもよさそうで、ブラジル、日本、イタリアに続く4か国目のリーグデビューを楽しみにしている様子。

ザイエッツ監督

(KAZUとミクレナスの)2人には初めての試合で、言葉やプレーの理解の面で大変だろうが、練習を通してチームにうまく溶け込んでくれた。ミウラはカリスマ性を持った生まれつきのゴールゲッター。チームに貢献できる選手だ。


1999.02.15

15日の練習で、KAZUは、先発組でミニゲームに出場。
2トップを組むミクレナスとのポジションなどをチェック、さらにFKの2番手キッカーと考えている。
練習後、KAZUはザイエック監督と3分ほど、グラウンド上で戦術面の打ち合わせし、ミクレナスとの位置関係確認、さらに、ザイエック監督はKAZUに対してペナルティーエリア内での勝負強さを生かすようにアドバイスした。

ザイエック監督

ミウラはやるべき動きをすべて理解してくれた。2人が平行の位置関係にならず、どちらかが前になるようにしろ。まずお互いのポジショニングに注意することだ。それからミクレナスが左右に開いても、三浦はゴール前の16メートル(ペナルティーエリアの中)で勝負するんだ。先発メンバーはもう決めたよ。カズ? 入っているかはいえないけどね。

●KAZUの初陣を見ようと、続々と日本人がザグレブ入りしている。理佐子夫人、長男・良太君、伯父の納谷聖司さんら親族だけでなく、関係者によると、15日夜(日本時間16日未明)までにドイツ経由などで50人以上の日本人がクロアチアに入ったという。また、クラブに申請が出た日本の報道陣は30人を超え、「キング・カズ」の舞台は整った。

●地元マスコミもKAZUを高く評価。クロアチア唯一のサッカー専門紙「コゴメット」のマリオ・ゾルコ編集長は、「KAZUはクロアチアリーグでベスト3に入る、実に素晴らしいFWだ。私はジェノアでのKAZUを取材したが、開幕直前までは絶好調だった。それなのに突然のアクシデントで調子を崩し、そのままシーズンが終了。もともと能力が高いストライカー。クロアチアでは3本の指に入る」と絶賛。


1999.02.15

15日午後3時から本拠地マキシミル競技場内の練習場で調整した。17日のリーグ戦再開のムラドスト127戦を控えて試合時間に合わせたものだが、KAZUは紅白戦でミクレナスとレギュラーチームでプレーし、表情には余裕も漂った。FKの場面では相手DFの壁の横に立ってGKの視野を妨げるようザイエック監督から指示されるなど、先発を意識しての練習に終始した。練習後、KAZUは、同監督と二人で動き方をさらに確認した。

●15日、午前10時から始まったマキシミル競技場の整備作業。係員5人が2台の除雪車と除雪用の小型ブルドーザーを使用し、20センチ近く積もっていたピッチ上の雪をかきわけていく。クロアチア国軍の軍人150人を動員した大がかりな除雪作業で、試合当日は天候さえ崩さなければ、通常に近いピッチ状態で試合ができるという。16日の天気は晴れ。試合当日は曇りで、雪が降ってもちらつく程度と、天候が大きく崩れる心配はない。同競技場のサコマン副マネージャーは、「17日の試合に向けての準備です。今後、雪が降ってもせいぜい積もるのは1、2センチ程度。試合当日は全く雪がない状態になり、プレーへの影響はないはず。後は運を天に任せるだけですが、大丈夫でしょう」と語った。

●クロアチアの有力紙「ユタリニリスト」は15日付のスポーツ面のトップ記事としてKAZUのインタビューなどを掲載。同紙はKAZUの年俸を約1億2600万円と報じた。また、体力面でW杯得点王のスーケル(クロアチア代表)の2倍はあると絶賛。KAZUは「具体的な数は言えないが、できるだけ多く得点を決めたい。みんなの信頼を得る自信はある。クロアチアで活躍すれば、日本代表復帰も考えられるようになる。37、38歳まではプレーしたい」などと語っている。

●3月初旬に日本大使館主催で、在留邦人と、KAZUらクロアチア・ザグレブ選手の懇親会がおこなわれることになった。大使館員、ザグレブ市在住の邦人25人と、クロアチア・ザグレブのザイエック監督、KAZUら主力選手数人が出席予定で、KAZUを激励するとともに、KAZUを通じて日本、クロアチアの友好を図る。「試合にもできる限り応援に行きたいと思っています」と照内朗人2等書記官。在留邦人の表彰に関しては各国大使館に決定権があるとされ、KAZUのプレー次第では新たな栄誉を手にする可能性も浮上してきた。

フジが試合をTV放映か?!

MFプロシネツキ&ルカビナ、ケガで2月17日は欠場


1999.02.14

オフとなった14日、KAZUは理佐子夫人、良太君と家族水入らずの時間を過ごし、夕方からは筋力トレで汗を流した。KAZUは滞在先のホテルで理佐子夫人、良太君とくつろいで過ごし、夕方の自主トレはホテルのプールで軽く泳ぎ、サウナで汗を流すだけにとどめた。「あんまりやり過ぎてもよくないしね」と久しぶりのオフに体を休めたようだった。 前夜(13日)は在クロアチア日本大使館職員に夕食の招待を受け、天ぷらなど和食に舌鼓。気持ちも新たに15日再開の練習に参加する。
前日の「雪上試合なら先発を外れる可能性がある」といったザイエック監督の話を伝え聞いたKAZUは、周りの喧噪をよそに、「それなら、それでもいい。1試合で終わるわけじゃないから」と意外にあっさりした対応。静かに17日のデビュー戦を待つ。

●理佐子夫人、長男・良太君に続き伯父の納谷聖司さんが14日夜(日本時間15日未明)にマドリード発のイベリア航空機でザグレブ空港に到着。空港まで自分の車で出迎えたKAZUとの約1ヶ月の再会に、日本からまんじゅうを持参して納谷氏も「好調そうだね」とニッコリ。「日本のサッカーファンもKAZUのプレーに注目している。W杯で日本が敗れたクロアチアで、どれだけ活躍できるか楽しみにしている。ここで思いっきり活躍して昨年の悔しさ(W杯代表落ち)を晴らしてほしいね」と17日のムラドスト127戦に大きな期待を寄せた。


1999.02.13

クロアチア・ザグレブのベルミール・ザイエック監督は、13日、17日のリーグ再開戦、ムラードスト127戦が雪上試合となる場合、FW三浦知良を先発から外す可能性があることを明らかにした。
9日夜から降り始めた雪は16年ぶりの大雪となり、およそ20cmの積雪。その後も日中の気温が3度程度までしか上がらずピッチに積もった雪はほとんどとけない。1日の最高気温が3度に達しない日が続いており、完全に雪かきをしない限り雪の上での戦いとなるのは間違いない。そこで、ザイエック監督は、雪になれていないことを理由にFWミクレナス、KAZUの2トップを先発させない可能性があると語ったもの。 雪上の戦いにKAZUが不慣れなことが表向きの理由だが、長いリーグ戦を考慮し、ひざなどに古傷を抱えるKAZUに無理をさせないためとも考えられる。
また、一方で、地元マスコミは疑問の目ザイエック監督の発言を地元マスコミの一部は、懐疑的な目で見ている。練習試合でKAZUとミクレナスの起用回数が多かったことに対して不満を漏らす選手もおり、それへの対策とも取れる。さらにこの日の現地紙報道にはC・ザグレブサポーターからよりよい環境で試合を行うため、ムラードスト戦延期を求める声まで出ているという。

ザイエック監督

雪だよ、雪。ミウラとミクレナスは雪の上でのプレーに慣れていない。もし次の試合が雪の上での戦いになったら、2人を先発させるか分からない。17日も雪ならKAZUとミクレナスの先発は難しいかもしれない。雪上での戦いには慣れが必要。彼らには経験がないからね。延期するつもりはないが、雪の上で対応できる選手を使うかもしれない。だれを出すかって? それは分からない。クラブには何とかグラウンドをいい状態にするように、希望を出している。いいグラウンド状態で試合をしたいね。

地元記者

試合が近いことで、相手チームへのけん制ではないか。KAZUとミクレナスの力G上なのはだれでも知っている。雪だけで先発をはずすかどうか。戦略的に、それぐらいのことはやる男だよ。

FWミクラナス

僕は雪の試合は慣れているけど、監督がそう言うなら仕方ない。

日本に録画中継

コズニク監督批判


1999.02.13

クロアチア・ザグレブは13日午前、悪天候の中、ミニゲームによる練習をおこなったが、同クラブのズラトコ・カミュガ会長とブラジェビッチ最高顧問(クロアチア代表監督)が初めてKAZUの練習を視察した。

カミュガ会長

ミウラはスーパーだ。いい動きをしている。17日の試合で、きっと1点を取ってくれるだろう。

ブラジェビッチ最高顧問

キリンカップで、ミウラが得点を挙げたことを覚えている。きっと活躍してくれる。ザグレブでも実績を積み上げてくれるはず。


1999.02.12

12日、KAZUは11日深夜にザグレブ入りしていた、りさ子夫人・良太くんと市内を散策。1ヶ月ぶりの親子3人でリフレッシュした。りさ子夫人と良太くんは、17日のムラドスト戦を観戦、10日間ほど滞在する予定。12日午後は、市内のスーパーに買い出しに出かけるなど、久々の家族との対面に笑顔がたえない。

りさ子夫人

本当に寒いところですね。
最初の試合だけは何とかスタンドで応援したい、と思って来ました。調子が良さそうなので安心しました。今回は10日程度の滞在を予定しています。試合(17日)を見て、いったん帰ります。飛行機の中で荷物が多くて大変だったけど、みなさんが親切にしてくれたので助かりました。
これからもケガなく頑張ってほしい。

●クロアチア・ザグレブが作った「KAZUグッズ」が12日から発売された。
ホームのマキシミル・スタジアム内の『ファンショップ』ほか市内のグッズ売り場で販売されたもので、第1号はKAZUの顔写真付きマグカップ(1個30クーナ=約600円)。初日に用意した20個のうち12個が売れ、好調なスタート。グッズ・キャラクターの対象となるのはフランスW杯代表のMFプロシネツキやMFシミッチら人気選手だけ。
『ファンショップ』セールス担当ドゥブラブカ・クチェーリエさんは、「入団したばかりでカズの写真が少なく、グッズ製作は難しかったのですが、ザグレブ市民は彼に大きな興味を持っているので急いで準備しました。ポスター、はがきがあと2週間で発売されます。背番号と”MIURA”の名前入りユニフォームも1ヶ月後に発売になる。初めての日本人選手だから、ファンの関心も高い」と説明した。
KAZU本人は「そんなのが出来たの? 全然知らなかったよ」と驚いていた。

●リーグ戦を目前にKAZUには地元メディアの取材依頼も殺到。12日午後は、クロアチア総合週刊誌「NACIONAL(ナチオナル)」の取材、インタビューに応じた。同誌は、95年11月発刊の政治、芸術なども扱う有力誌で発行部数は約11万部。サッカー選手では過去にシュケルやボバンら国民的英雄が扱われてきたが、外国籍選手ではKAZUが初めて。
16日発売号で、グラビア写真とクロアチアの感想などのインタビューを掲載する予定。
取材した女性記者のポーラ・ボバノビッチさんは「カズはナイスガイ。クロアチアに来た初めての日本人選手だし、できるだけ多くの国民に彼の存在を知ってもらいたいし、彼にもできるだけ長く、気分良く暮れしてほしい。また、彼をきっかけに日本の選手がどんどん来て欲しいし、クロアチアサッカーの注目度も増すようになってほしいと思います」と語った。

FWミクレナスも家族と団らん


1999.02.12

クロアチア・ザグレブは、12日午後、前日に続き、ホームのマクシミルスタジアムで雪上での試合形式の練習をおこなった。KAZUは、FWミクレナスと2トップを組み、MFプロシネツキと同じAチームでプレー。ゴールこそなかったがキレのいいプレーを見せた。13日の対トレシェニフカ戦は、グラウンドコンディション不良のため中止になる可能性がたかい。14日には45分ハーフの紅白戦をおこない。プロシネツキを含めたトリオで最終調整をおこなう予定。

ザイエック監督

ミクレナスは高さを生かしてポストプレーができる。その周囲をKAZUが動き回るというのが理想だ。現時点ではミクレナスとKAZUをTANDEM(タンデム:縦並びに馬車につないだ2頭の馬の意味)として考えている。

FWミクレナス

ボールが落ちるところに必ず彼(KAZU)がいる。明らかにコンビネーションでベストのトレーニングが出来ている。

●KAZUらクロアチア・ザグレブの首脳陣、選手らが12日午前、同クラブのカランシャル前監督の母で10日に急死したアンさんの葬儀と、先月亡くなった元用具係のマルコビッチさんの墓参りに参列した。全員が十字を切る中、KAZUは神妙な面もちで「ご冥福をお祈りしたい」と話した。

FWミクレナスが相棒であるKAZUを絶賛!


1999.02.11

クロアチア・ザグレブは、11日午後、紅白戦をおこなった。結果は、FWミクレナスやMFプロシネツキとと同じチームでプレーしたKAZUの、左からのあざやかなゴールが決勝点となり、3−2でAチームが勝った。なお、ミクレナスは2得点。

●11日午後から本格合流したブラジル人MFレナティーニョに対して、KAZUは練習前からポルトガル語で親しく歓談。レナティーニョも、「ミウラだ。僕がまだ小さいころ、サントスでプレーしているのを、見ていた選手だ。ボクはグアラニにいたので直接かかわったことはないけれど、(KAZUのことは)小さいころからテレビで見て知っていた」と意気投合。現在チームでポルトガル語を話せるのはKAZU一人、ポジション的にFWのKAZUと連携も多く、新パートナーの可能性も出てきた。

クロアチア大統領、KAZUのデビュー戦を観戦!


1999.02.11

KAZUがぶっつけ本番で、17日リーグ再開戦に臨むことになりそう。10日に中止となったクロアチア・ザグレブAチームの最終調整試合に続き、13日のBチーム用の練習試合(クロアチア3部・対トルシネブカ戦)も積雪の影響で中止の可能性が高まったもので、KAZUは、2月4日の練習試合以来、ほぼ2週間実戦なしで、クロアチアリーグデビューをすることになった。この日、ザグレブは晴れたものの、練習場の雪は残ったまま。ザグレブの南300キロの温暖なポーレチでの短期合宿も考えたが、これも雪のため移動が難しいため、ホームに残って調整することになった。最悪、14日以降に紅白戦を行い、最終チェックとする予定。
しかし、この日、KAZUのデビュー戦先発、90分間のフル出場がほぼ固まった。ブラオビッチ・アシスタントコーチが明らかにしたもの。また、同チームは調整不足気味のMFプロシネツキは前半だけの出場であることも明かした。このためKAZU−プロシネツキのホットラインは前半だけになる可能性が高い。KAZUは、すでに氷のようなピッチで戦うことも想定し、仲間が使っている凍結したピッチ用のスパイクも手に入れ、用意も万端。

ブラオビッチ・アシスタントコーチ

17日のムラードスト127戦では、三浦は先発で90分間出場することになる。もうひとりのFWは、ミクレナスだ。13日のトレシェニフカ戦(練習試合)は雪の影響が残りそうだから、中止の可能性が強い。14日に紅白戦をやって最終調整する。

●KAZUに、さらに心強い補強がなされた。この日、ニューキャッスルへの移籍するクロアチア代表マリッチに代わる攻撃的MFとして、ブラジルユース代表MFレナティーニョがザグレブ入り。早速午後の練習に参加した。練習前のジョギングではKAZUがポルトガル語で話しかけるなど、コミュニケーションを図った。

クロアチア・ザグレブの試合、日本での放送権交渉佳境…

再開戦観衆は多くて9000人!?


1999.02.10

クロアチア・ザグレブは10日午後、当地でスロベニア・リーグのマリボリと練習試合を行う予定だったが、気温マイナス3度のこの日、前日から降り続いた16年ぶりの大雪で積雪が20センチを超し、中止となった。そのため、KAZUらイレブンは本拠地マキシミル国立競技場でランニング中心のメニューをこなした。

●10日午後8時過ぎから、KAZUは、クロアチアのスプリットで行われたクロアチア代表とデンマーク代表の親善試合をテレビ観戦。C・ザグレブ所属選手ではDFトキッチ、ツビタノビッチ、MFシャリッチが、いずれも後半から出場。試合は0―1でクロアチアが敗れたが、熱い視線を送った。

2/17に向けて最終ミニ合宿を計画中!

13日に急遽練習試合!

KAZU&ミクレナス重用にFWシミッチが反発?!


1999.02.09

9日の練習後、報道陣の撮影した写真を見て「絶好調の時のフォームだ」と思わずうなったほど好調なKAZUは午後6時30分過ぎから、ザグレブ市内のスポーツ診療所でメディカルチェックを受けた。公式戦出場登録用の書類作成のための検査で、当初は10分程度の予定が30分近くまでかかったが、医師から合格の診断を受けたKAZUは正式にクロアチアリーグでのプレーが可能になった。「試合出場にまったく支障なし」とのお墨付きをもらったが、約3年前に痛めた古傷の左ひざのケアには注文がつけられた。「じん帯が少し緩んでいる。筋力強化をしっかりするように」のアドバイスに、KAZUは「ひざはノープロブレム。ゴムチューブで強化している」と応え、自己流の調整などで強化を継続している旨を伝えた。

●KAZUの新居が、ようやく決まった。最初はクラブが用意したマンションに入る予定もあったが、静かすぎるという点が気に入らずキャンセル。スペイン合宿から戻った7日からマンションを探していたが、4日がかりでようやく希望通りの物件が見つかり、ザグレブに長期滞在する準備が整った。KAZUが契約したマンションは、市の中心部に近い一等地にある。広さは約80平方メートルで2LDK。希望だった広いリビングルームも備えている。

●ザグレブ市民も「毎日、カズの記事がどの新聞にも載っている。楽しみだ」と関心が高い。チームが発行する月刊誌にも、今月はカズが登場した。移籍会見の模様がカラー2ページにわたって、大々的に紹介されている。


1999.02.09

クロアチア・ザグレブは9日午前11時(日本時間同日午後7時)からザグレブ市内のマキシミル国立競技場に隣接した専用練習場で練習を再開、8対8のミニゲームを行った。未明まで舞っていた雪が溶けず、真っ白いピッチの上で練習は、KAZUにとって初めての経験だが、MFプロシネツキやFWコズニクらと一緒にベテランチームに入り、プロシネツキからボールを受け、コズニクにパスを出してゴールに結び付けるなど、プロシネツキとKAZUのホットラインが機能。
10日夜(日本時間11日未明)はスロベニアに遠征して公式戦前の最後の練習試合、マリボル戦に臨む。クロアチア代表の試合(デンマーク戦)があるため4選手が欠けるが、17日のムラードスト127戦を控え、現時点でのベストメンバーで最後の実戦調整をおこなう。

ザイエック監督

KAZUは雪は初めてだって?
驚いただろう。でも、動きはよかった。

●KAZUが記念行事の“来賓”に選ばれた。中国の旧正月を記念して15日にザグレブ市内で開かれるパーティーの招待状が9日までに届いた。今回は関係者がKAZUの中華料理好きを知り、200人の招待者の1人として参加希望を伝えたもの。クロアチアリーグ再開(17日)間近とあって出席するかどうかは未定。


1999.02.08

8日、クラブが用意して入居予定だったマンションの諸条件が合わなかったため、市内のホテルに宿泊。チームが完全オフにもかかわらず、夕方からホテル内のフィットネスジムでエアロバイク、筋トレなどでみっちり1時間汗を流した。

●8日午前中は部屋探しに奔走。自ら不動産屋を回り、数件を物色した中で、郊外の閑静な住宅地にお気に入りの物件を見つけた。


1999.02.08

スペイン合宿終了から一夜明けた8日、チームはオフ。しかし、ホテルのジムで筋トレをおこなったKAZUが、対戦相手の分析を一切しないまま17日再開のリーグ戦に臨むことが濃厚となった。Jリーグでは対戦相手の最新のビデオなどを見て対策を練るのが常識だが、C・ザグレブはチャンピオンズリーグなどの重要な試合前にならないとそれはしない。KAZUが合流後、戦術等に関した本格的なミーティングはなく、17日のムラードスト127戦へ向けての「特別講義」が設けられる予定もない。KAZUにとっては未知の敵と戦うことになるが、問題ないと言い切り、まったく不安はない様子。

●KAZUとアドバイザー契約を結んでいるスポーツメーカーのプーマが、クロアチア・ザグレブと用具(シューズorボール)契約の交渉を進めていることが、8日付のクロアチア地元紙で報じられた。「スポルツスキ・ノボスティ」紙によるとプーマでは今年8月までの半年なら8万ドル(約908万円)来年8月までの1年半の場合は20万ドル(約2270万円)の契約金に加え、欧州チャンピオンズリーグを制した場合は8万ドル(約920万円)の特別ボーナス支給の条件を提示しているという。KAZUは「以前からそのような話は聞いていた」と語った。

クロアチア・ザグレブ、新ロゴを正式発表!!


1999.02.07

スペイン合宿を終えたKAZUは7日午後8時(日本時間8日午前4時)、イベリア航空機でザグレブ空港に到着した。16日間の合宿にも「疲れは残っていない」と語り、クラブが探したマンションへ直行。しかし、クラブ側が用意した練習場から数百メートルのマンションは、設備や周囲の環境が好みに合わなかったため、自分で家探しをすることにした。

 

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